先日、当ブログに質問をいただきました。

実際にクレジットカードの保険を使う際の流れを教えていただきたいです。
他にも、エポスカードを家に置いていると書いてありますが、カードの提示などは必要ないのでしょうか?
– Yutaro Kamimuraさんより

主にクレジットカード付帯の海外旅行保険で病院にかかる時に関する質問。

そんなわけでこのエントリーでは、海外旅行保険の中でも病気になった時に使う疾病治療という補償について、過去の僕の利用経験を踏まえて病気になって病院に行き、帰国後書類を提出するまでの一連の流れを紹介します。

海外旅行保険とクレジットカード

香港エクスプレス機内から

クレジットカードの中には持っているだけで海外旅行保険に加入となるクレジットカードというものがあります。

海外旅行保険では

  • 障害による死亡、後遺症
  • 障害治療費用
  • 疾病治療費用
  • 携行品損害
  • 賠償責任
  • 救援者費用

などが補償されるのですが、病気になった時にお世話になる疾病治療はその中でも利用頻度が高く、万が一の時のために最も重要な項目と言えます。

エポスカードは数あるクレジットカードの中でも年会費入会費が無料、なおかつ疾病治療の補償金額が270万円までと高く非常にオススメのカードです。

海外旅行保険名 エポスカード 任意加入の海外旅行保険
費用 90日まで無料 1週間で5000円程度
手続き カード加入の1度だけ 旅行の度に毎回必要

例えば通常の任意の海外旅行保険に加入すると1週間の旅行で5,000円ほどが相場ではないでしょうか?

その上クレジットカードの海外旅行保険ならば面倒な手続きはカード加入時のみで旅行毎には必要ありません。

疾病治療が充実したオススメクレジットカード一覧

エポスカード

完全に無料なので海外旅行好きならマストな1枚

カード名 疾病治療 年会費
エポスカード 270万円 0円
楽天カード 200万円 0円
楽天プレミアムカード 300万円 1万円
三井住友VISAクラシックAカード 100万円 条件付きで0円
リクルートカード 100万円 0円

個人的にも空港のVIPラウンジに入ることの出来る楽天プレミアムカードをメインに、複数枚持つことで海外旅行保険の補償金額を合算出来るため、無料で加入出来るエポスカード、海外旅行保険の期間を延長出来るリクルートカードなど複数のクレジットカードを賢く利用して海外旅行をしています。

詳しくは下記のエントリーでまとめています。

今までの海外旅行保険を利用しての通院歴

今まで通算3年以上に及んでいる海外滞在。特別身体が強いわけではないのでそれなりに病院にお世話になっています。

いや、むしろ中国でガンが見つかって病院にお世話になっているので普通の人より多い。同行者の付き添いも入れて振り返ってみると、、、

  • 2013年 中国 広州 (入院)
  • 2014年 アメリカ ニューヨーク
  • 2014年 アメリカ サンフランシスコ
  • 2015年 フィリピン セブ
  • 2015年 フィリピン セブ (入院)
  • 2015年 オーストラリア ブリスベン
  • 2016年 インドネシア バリ
  • 2017年 タイ バンコク

既に9回も海外の病院にお世話になっていました。また個人的には、2度の入院を経験しています。

海外旅行保険で病院に行って治療をする際の流れ

さてクレジットカードに付帯する海外旅行保険の基本的な説明はこれくらいにしておいて本題である、実際に海外旅行保険を使う時の流れを紹介します。

最初に簡単に箇条書きにすると下記のようになります。

  1. 体調が悪くなる
  2. カード会社から送られてくる保険窓口に電話をする(この際にカード番号は伝える必要がある)
  3. その電話で行く病院を決定、保険会社が予約をしてくれる
  4. UBERなどで病院に向かう
  5. 受付に行き、自分の名前を告げる、キャッシュレスで対応
  6. 帰国後、交通費を申請

他の方のブログなどを読んでみると、人によっては病院に最初から行ってしまって後から請求される方もいるみたいなので、一概にこの方法ではないとダメという事は無いようです。

海外旅行保険の窓口に連絡する

体調が悪くなったらまずはクレジットカードの保険窓口に連絡しましょう。日本の電話番号にかけることも出来ますし、場所によっては海外の現地法人にかける事も可能です。

僕の場合は各クレジットカードの緊急時の連絡先をメモアプリのgoogle keepにまとめています。

また海外から日本の電話にかけるには料金的にはSkypeがお得ですよ。

※Skypeでは0120などのフリーダイヤルはつながらないので03などから始まる通常の電話番号を控えておきまましょう。

電話では、カード番号などの契約情報を聞かれた後、簡単に現在の場所、病状などを報告します。

カード会社の契約している保険会社にもよりますが、担当の方が現地で適切な病院を案内してくれます。

病院へも予約を入れてくれるので安心して向かいましょう。

病院へ向かうにはUBERなどの配車アプリが便利

病院への交通費は多くの場合補償の対象になっています。(お手持ちのカード保険を確認下さい。)

そのため病院に向かう際は躊躇うこと無くタクシーを利用します。タクシーはスマホのGPS機能を使い自分のいる場所に呼び出すことが出来るUBER、LYFT、GRAB TAXIなどが便利ですよ。

世界中で利用されているタクシー配車アプリのUBERは下記のコードを入れると初回割引があります。(割引額は国によって異なりますが、日本だと2,000円分ほど)

ZR8I1

病院にて

タイ、バンコクのバムルンラード病院、スタバまである

タイ、バンコクのバムルンラード病院、スタバまである

病院に到着したら自分の名前、保険会社から予約をしている旨を伝えましょう。この際にカード番号や病状などを書くことになります。

冒頭の質問にあったように、これまで特にクレジットカード情報が分かれば、クレジットカード自体の提示を求められたことはありません。

経験上、初診では外国人向けの診療所のような病院を案内されるケースが多く、大都市など、それなりに日本人の多い街であれば日本語で担当してくれる先生や通訳の方が常駐しているケースが多いです。

例えば過去の経験では、ニューヨークでは日本人の医師に対応して頂きました。セブでは日本語の出来る通訳可能な看護士の方がいました。

このように日本人にあった病院を案内してもらえるのは非常に有り難いと言えるでしょう。

また支払いは、多くの外国人向けの診療所では、キャッシュレスで保険会社が直接行うケースが多いです。今まで楽天プレミアムカード三井住友VISAクラシックAカードで病院の手配をお願いした際には全ての病院でキャッシュレスで対応して頂きました。

ホテルへ戻るのもタクシーがオススメ

行きと同じようにホテルなど滞在先に戻る際の交通費も帰国後請求出来ます。

帰国後

交通費を請求する場合は帰国後、所定の書類(請求書)を書いて申請する必要があります。日付やかかった金額などはメモしておくと良いでしょう。

一緒に提出が求められる書類は

  • 出国日を確認するための航空券の半券またはeチケット
  • キャッシュレスでなく治療費を自分で支払った場合は領収書
  • タクシーなどの移動費の領収書

病状が深刻な場合

上では、そんなに病状が深刻ではない場合の流れを紹介しました。病状が深刻な場合はどうなるでしょうか。

中国深センに居た時に僕は体に違和感を感じました。ホテルに戻り保険会社に連絡します。ただ翌日、広州に移動する事が既に決まっていたため、広州で病院を手配してもらいました。到着後、友人宅に荷物を置かせてもらった後、案内された病院へ向かいました。

一度目の病院では英語も通じず(僕の英語力は当時相当酷かった苦笑)、googleが使えない中国という事もあり、電話を利用しての通訳で会話をしていました。

分かったことは専門医の診察が必要ということで2軒目の病院に行くことになりました。

この時点で1軒目の病院に保険会社が手配してくれた通訳の方が来てくださいました。通訳の方と一緒に2件目の病院へ、専門医の方の答えは”大病院に行って精密検査の必要がある”ということでした。

結局3件目の大病院に向かい、検査をするため僕はそのまま広州の病院に入院となったのでした。

海外旅行保険で入院する場合

海外旅行保険で入院をする場合、充分に保険金額があればVIPルームに案内されるケースが多いです。

クレジットカード保険の海外旅行保険では疾病治療の補償金額は多いもので300万円ほどとなっています。

特に先進国ではない国の場合VIP個室などの料金も日本ほど高額ではないケースが多いため外国人という事もあり個室を案内されるようです。同じくフィリピンセブ島でもウィルス性の病気にかかってしまったため個室に入院したことがあります。

ちなみにセブ島の場合は個室にするか、団体部屋にするかそれぞれ金額を提示され選んだと記憶しています。(値段は忘れてしまいました。)

またクレジットカードではない補償金額無制限の場合、先進国でも外国人向けの個室が用意されるでしょう。

中国広州の病院に入院した際には検査結果などを通訳して貰う必要があったため中国人の通訳さんが日中は常駐してくださり、食事など身の回りの世話までしてくださいました。本当にありがたかったです。

帰国する場合

中国で入院して3日目の朝、ようやく出た検査の結果は最悪なものでした。僕の体にはガンが出来ていたのです。医師からはここで手術をするのも可能だし、心配なら日本に帰って手術しても良いとのことでした。

中国の病院の設備は日本の病院にからすると少し古めに感じる部分もありましたが、逆に凄く悪いという印象は受けていませんでしたが、流石に手術を中国でするのも。。。と思い、日本に帰国することを決めました。

帰国費用の補償内容はよく確認しよう

僕が患った精巣腫瘍はガンの中でも最も進行が速い部類のもので一刻も早く手術したほうが良いというのは中国の医師も、インターネットで自分で調べた結果でも同じでした。

僕は一刻も早く帰国しようと翌日の便を取りました。LCCなど沢山の格安航空ばかり利用している僕にとって、今までの人生の中で買った航空券の中でも、最も高い航空券の1つです。

買ったのは JAL 広州 – 成田 片道13万円 でした。

この時ばかりは背に腹は変えられませんでした。また実は海外旅行保険で帰国費用も補償されると勘違いしていたのです。

当時利用したクレジットカード楽天プレミアムカードの海外旅行保険の案内書にはこう記されていました。

会員が治療のため入院し、その結果、当初の旅行行程を離脱した場合において、 会員が現実に支出した次に挙げる費用。ただし、会員が払戻しを受けた金額または 会員が負担することを予定していた金額については費用の額から控除します。
■当初の旅行行程に復帰するための交通費および宿泊費。
■直接帰国するための交通費および宿泊費。

つまり元々帰国する予定があって帰国する航空券があれば新たに購入した航空券代を負担しますということだったのです。僕はこの時、中国からチベット、ネパールへと旅する予定で帰国の便を取っていませんでした。

この件に関しては直接保険会社に問い合わせたところ、もし何らかの帰国するチケットを持っていればその差額が補償されるとのことでした。

つまり僕は先にソウルから成田などの数千円で買えるチケットを購入し帰国の予定を立てる、その後13万円の高額の帰国チケットを購入すれば差額の12万円程度は補償されたのです。

※但し、このあたりの細かいルールはお持ちのクレジットカードによって異なる可能性があるのでよく確認して下さい。

帰国して治療を受けた場合の費用も初診から180日まで補償される

ここで気になるのは帰国して治療を受けた場合の費用も補償されるのかという点です。

例えばメインで利用している楽天プレミアムカードでは、

海外旅行中または旅行期間終了後48時間以内に発病※し、かつ海外旅行中または旅行期間終了後 48時間以内に医師の治療を受けられた場合、2海外旅行中に感染した特定の伝染病(コレラ、ペスト、天 然痘など)により、旅行期間終了後その日を含めて14日を経過するまでに医師の治療を受けられた場合、1 疾病(合併症および続発症を含みます)につき、次の費用のうち現実に支出した金額を200万円を限度と してお支払いします。但し、初診の日から180日以内に治療のため支出した費用で、保険会社が妥当と認 めた金額に限られます。

とあるように初診の日から180日までは対象となります。僕の場合、帰国後手術、抗がん剤治療などで入院をし、退院経過観察となるまで3ヶ月ほど要しました。

更に退院3ヶ月後の定期検査があり、帰国後の通院費用などを含めてここまで海外旅行保険で補償していただきました。また、それ以降の定期検査では毎回2万円ほど支払っています。

中国での病院の費用は不明なので詳細はわかりませんが、金額にすると100万円は超えていたと想像することが出来ます。

ガンになってしまったのは本当に不運で大変でしたが、今振り返ってみれば、ある意味では海外で発覚してラッキーだった**と言えるでしょう。

クレジットカードの海外旅行保険は超お得であるので海外旅行に行く人は絶対に持つべき

今までの海外旅行保険の中でも疾病治療という病気になった時の事について書いてきました。

日本の健康保険は月に数千円から数万円ほど取られ、さらに病気になった時にはそれ相応の負担があります。しかしクレジットカードの海外旅行保険は無料で加入出来る上、万が一病気になった場合も上限金額こそあるものの基本的に無料なんです。

保険 海外旅行保険 国民健康保険
月額費用 0円 収入に応じて数千円から数万円
病気になったら 300万円まで無料 病状に応じて治療費がかかる

クレジットカードを持っているだけで無料で加入出来る海外旅行保険がいかにお得が伝わったでしょうか。

疾病治療が充実したおすすめクレジットカード

クレジットカード

カード名 疾病治療 年会費
エポスカード 270万円 0円
楽天カード 200万円 0円
楽天プレミアムカード 300万円 1万円
三井住友VISAクラシックAカード 100万円 条件付きで0円
リクルートカード 100万円 0円

個人的にも空港のVIPラウンジに入ることの出来る楽天プレミアムカードをメインに、複数枚持つことで海外旅行保険の補償金額を合算出来るため、無料で加入出来るエポスカード、海外旅行保険の期間を延長出来るリクルートカードなど複数のクレジットカードを賢く利用して海外旅行をしています。

海外旅行にオススメのクレジットカードに関して、詳しくは下記のエントリーでまとめています。

※今回のクレジットカードの海外旅行保険は主に楽天プレミアムカードでの利用経験を元に書いています。クレジットカードの海外旅行保険は大まかな点ではあまり変わりませんが、詳細条件は異なりますのでよく確認の上ご利用下さい。