ホーチミンはベトナムの首都ハノイと並ぶ都市で経済の中心、800万人の人口がいると言われています。現地の人と話すとホーチミンよりもサイゴンという呼び名を使っているケースが多く、サイゴン生まれの人はサイゴニーズなんて言うのだとか。

フランス植民地時代の名残でヨーロッパを思わせる洋風の建物が多かったり、小さなカフェが無数にあるのもホーチミンの特徴と言えるでしょう。

街にはバスとタクシー以外の公共交通機関がなく、市民の足はバイクとなっているため無数のバイクが走り回っています。

私は日本の冬にあたる12月から3月が乾季で快適である、物価が安い、人との縁もあって2009年からたびたびホーチミンに訪れていてノマド的に数週間から1ヶ月ほどの滞在を繰り返しています。そんなホーチミンを紹介していきたいと思います。

ホーチミンへのアクセス

ホーチミンへはベトナム航空、ベトジェットエアなどが日本から直行便を運行しています。ベトジェットエアでは安い時ですと片道10,000円ほどで来れます。

ベトナムのビザ

ベトナムは2週間までノービザで滞在が出来ます。ノービザの場合、出国の航空券の提示を求められる場合があります。

観光ビザは1ヶ月、3ヶ月、シングルエントリー、マルチプルエントリーとあります。
ビザの取得にはいくつか方法があるのですが、オンラインで招聘状を取得、空港でビザ取得という方法が安く簡単です。

招聘状の取得にはVietnam Immigration Service: Evisa & Visa On Arrivalが安くて速いのでオススメです。

Vietnam Immigration Service: Evisa & Visa On Arrivalでの価格(※ビザ招聘状とビザ費用合算)

期間 タイプ 価格
1ヶ月 シングル 31USD
1ヶ月 マルチ 58USD
3ヶ月 シングル 40USD
3ヶ月 マルチ 70USD

ホーチミンの気候、来るのにおすすめは12-3月

ホーチミンの気候は熱帯モンスーン気候に属しており、高温多湿で年間を通して温かいです。乾季と雨季に分かれており、ホーチミンに訪れるなら乾季の12月から3月がオススメです。

この時期はほとんど雨が降らず、日中は日向は暑いですが、日陰や夕方以降はエアコンが無くても快適です。特に日本の冬に当たる時期なので寒さから逃げて来ると最高ですよ。

マスク必須

ホーチミンはバイクがとにかく多く、正直空気がかなり悪いと思います。滞在中は外を歩くときはマスクをつけましょう。マスクは薬局、コンビニどこでも売られています。

ベトナム、ホーチミンでの通信手段

ホーチミンまたがベトナムではSIMカードなどによるネット通信手段を確実に入手したほうが良いです。

というのも次の移動手段で触れますが、ホーチミンではちょっと遠くに行ってみたいと思ったなら移動はタクシーになるからです。その点アプリで配車、目的地を指定できるgrabが便利で、これが無いと移動するのが一気に難しくなります。(英語があまり通じないので自分でタクシーを止めて目的地を伝えるのは大変です。)

さてSIMはホーチミンタンソンニャット国際空港でも売られていますが、空港での販売は年々値上げされており、街中で購入するよりもやや割高になっており日本のamazonで用意していくのも1つの手段です。

例えば私はアンリミテッドインターネットと言われて1ヶ月1500円ほどでITelecomという会社のSIMを購入しましたが実際には1日3GBまでという制限がありました。

ホーチミンでの移動手段

とにかくバイク、バイク

とにかくバイク、バイク

この街では殆どの人が歩いていません。公共交通機関はバスしかなく、あとはタクシーを使うことになります。タクシーも車だけでなくバイクタクシーが一般的です。

これらのタクシーを使うにはgrabという配車アプリがオススメです。というかこれが無いとホーチミンでは生きていけません。

grabでのバイクタクシーは2,3kmで20,000ドン(100円くらい)くらいが目安で安く、ちょっとどこかに行こうと思ったらアプリで呼び出せば、すぐに来てくれるため非常に便利です。

バイクをレンタルも出来ますが、それなりにバイクの経験ある人ではないとこの街だけはバイクに乗るのがかなりキツイかなと感じます。

ホーチミンでのホテル探し

公園沿いの1区は人気の観光スポットが徒歩でいける

公園沿いの1区は人気の観光スポットが徒歩でいける

ホーチミンでのホテルは何処に取れば良いのか初めての人には難しいように思います。

というのも、移動手段の項目でも触れたように、この街には公共交通機関がバスしか無いため駅など無く、どこが栄えている場所なのか地図をパッと見ただけでは分かりにくいからです。

バックパッカーならばオススメはブイビエン通り周辺です。ブイビエン通りはいわゆるバックパッカー通りで無数の安宿やバー、コンビニ、レストラン、お土産屋、旅行代理店など旅行に必要なもの全てが簡単揃います。タイのカオサンロードのホーチミン版と考えて良いでしょう。

ベンタイン市場やウォーキングストリートなどの観光地も徒歩圏内です。

カップルやある程度落ち着いた場所が良ければ、1区や5区がオススメです。日本人街になっていたり、外国人が多く、高級なエリアと言えるでしょう。

ホーチミンでのホテル予約は最安値での掲載の多いagoda.comがオススメですよ。

海外旅行でのホテルの上手な探し方は下記にまとめています。

一方私のように数週間から数ヶ月単位で中短期滞在の場合は少し郊外のコンドミニアムに滞在するのもオススメです。プール、ジムなどがついたコンドミニアムが1ヶ月$300くらいからあります。

私は2019年にVin homeというところに滞在していましたが、大型ショピングモールに大きな公園などがあり、忙しいホーチミンらしさが全く無い非常に快適な環境で生活していました。

ホーチミンおすすめスポット

ホーチミンで行ってみたオススメスポットを紹介します。ホーチミンは正直に言ってしまうと観光という観光でオススメの場所はあまりありません。

街を歩いてホーチミン、ベトナムという場所の雰囲気を感じたり、無数にあるカフェ巡りなんかが楽しいかなと思います。

より観光、旅行といった目的であればメコンデルタに行って水上マーケットでもっとローカルな雰囲気を感じたり、避暑地ダラットやニャチャンやムイネーといったビーチリゾートが良いかと思います。

ベンタイン市場

ベンタイン市場

ベンタイン市場

ホーチミンでも最も人気のある観光地の一つで、食べ物からお土産から衣類からカバン、靴などの日用品まであらゆる物が揃います。

夕方以降は周辺には夜台が沢山出て賑やかな雰囲気になりますよ。

すぐ裏にあるストリートフードマーケットもオススメ

すぐ裏にあるストリートフードマーケットもオススメ

ウォーキングストリートとCOFFEE APRTMENT

ウォーキングストリートと市庁舎

ウォーキングストリートと市庁舎

人民委員会長庁舎からサイゴン川まで歩行者天国の大通りが続くホーチミン観光の中心とも言えるような場所です。付近には植民地時代に建てられたヨーロッパ風の建物が並び、東南アジアのパリと言われる所以を感じることが出来ます。

レストランやカフェも多く歩いてみるだけで楽しいですよ。

カフェアパートメント

カフェアパートメント

CAFE APARTMENTはそんなウォーキングストリート沿いにあるビルなのですが、中に沢山のカフェや雑貨店が入居されています。かわいらしく内装が作られている店が多く女性におすすめなスポットです。意外にもお好み焼きなどを売る日本食のお店もありました。

カフェアパートメント

ウォーキングストリートを上から眺められる

ウォーキングストリートを上から眺められる

カフェの1つ

カフェの1つ

ブイビエン通り周辺

いわゆる安宿やレストラン、BAR、カフェ、ショップ、などが集まるいわゆるバックパッカー街。バンコクで言えばカオサン通りのような場所です。

市内中心部にあり、立地的にも便利で、沢山の観光客がこの周辺に宿を取ります。

しかし、夜ゆっくりしたい場合は多少離れたところにホテルを取ることをオススメします。近くに宿を取ると夜、BARからの騒音に悩まされることになります。

美味しいBanh Mi(バンミー)を求めて

ベトナムといえばバンミーと呼ばれるハム、野菜、パテなどのサンドウィッチが有名です。1個20000ドン(約100円)ほどで食べられる定番の食事です。

無数にお店があるのですがオススメのお店を紹介します。

Banh Mi 37 Nguyen Trai

Banh Mi 37 Nguyen Trai

Banh Mi 37 Nguyen Trai

直火焼きのミートボールが入ります。

直火焼きのミートボールが入ります。

ローカルから観光客にまで、とても人気のバンミーショップです。夕方4時頃からオープンして、タイミングによってはそれなりに待つことになります。

炭焼きした肉団子と野菜、パクチー、それに甘辛、ピリ辛な複数のソースで味付けされていてとても美味しいですよ。

HUYNH HOA

HUYNH HOA

HUYNH HOA

HUYNH HOAのバインミー

HUYNH HOAのバインミー

本当に毎日バインミーばかり食べていました。もう一件のお気に入りはここお店。こちらは写真を見ていただくと分かるのですが、数種類の沢山のハムそれにパテが入ります。

pasteurstreet brewerry

入り口にあるグラフィティー

入り口にあるグラフィティー

試しのみ6杯セット

試しのみ6杯セット

近年世界中で人気のクラフトビール。こちらではベトナムはじめ世界中のクラフトビールを楽しめます。クラフトビールというと日本で飲むと一杯800-1000円位するイメージですが400円くらいからで飲めます。

好きなテイスト6杯を試飲出来るsample flight(写真)は250,000ドン(約1,200円)。

仲良くなったベトナム人の方とおすすめされ一緒に行ったのですが、店内の雰囲気も良い感じでした。

Pizza 4P’S

なんとサイバーエージェントグループ出身の日本人の方が立ち上げられたというピザ屋ですが、とても美味しく雰囲気が良いお店です。

ホーチミンだけでなくハノイにも支店があるようですが、おすすめはHai ba Trung店。雰囲気の良い半屋外の開放感のある席で食事をできます。

とても人気なので席を予約してから尋ねるのがおすすめです。

Ramen ENO

まがい物ではなく本物のラーメン二郎が食べれるお店です。個人的にはこのレベルの本物のラーメン二郎が食べれる海外のラーメン屋は知りません。

店舗がD2とD1にあり、時期によって営業していたりしていなかったりするようなので事前にfacebookページを確認することをオススメします。

ホーチミンのおすすめカフェ

ベトナムはコーヒー文化が盛ん

ベトナムはコーヒー文化が盛ん

ホーチミンには無数のカフェがあります。スターバックスのようなチェーン店から、ベトナムらしい小さなお店の軒先で小さな椅子に座って楽しむスタイル、近年人気のロースタリー併設のスタイル、ルーフトップや半屋外になっているようなものなど、各お店特徴があり、いろいろなカフェを回るのはホーチミンの楽しみだと思います。

そしてそのカフェが安い。多分これだけ良いカフェが無数にあって、だいたいコーヒー1杯200円しないくらいから。
ここまで値段が安い場所はあんまりないんではないでしょうか。

Lusine

ホーチミン市内に数店あるカフェですが、オススメはドンコイ店。

古い洋館をリノベーションして作られたと思われるとても雰囲気が良いカフェです。天井が高く証明や机など内装もとてもかっこよいです。食事も美味しいです。価格帯はホーチミンでは高級な部類ですが、決して高くありません。

Cong Caphe

ハノイスタイルのカフェと言われているカフェフランチャイズです。
ベトナムらしい他にはないような雰囲気のお店なので観光で疲れたらぜひ寄ってみてください。

飲み物も東南アジアらしくココナッツを使った飲み物などが人気です。

おすすめはVincomセンター横の2階にある店舗。

Cong Caphe – Google マップ

workshop coffee

workshop coffee

workshop coffee

ホーチミンにある焙煎所併設のいわゆるサードウェーブコーヒー系のカフェです。

淹れ方から豆まで選んでコーヒーを注文することが出来ます。ベトナムの避暑地としてしられるダラット産の豆を使ったPOUR OVERを飲んでみましたが、とても美味しかったです。

古いヨーロッパのような建物のため店内の雰囲気も凄く良いです。WiFiもありパソコンで作業も出来ますよ。

コーヒーアパートに似た雰囲気の古いアパートの中にあるカフェです。こちらも

Blanc Coffee

ビルの屋上にある小さなカフェ。夕方以降にまったりしたり、デートにおすすめです。外国人はほとんど居なくてローカルの若者が集まっています。

THE COFFEE HOUSE

この数年で一気に店舗が増えた韓国系フランチャイズのカフェで価格安め。
そのためか現地の学生の利用者が多いように感じます。

店舗の雰囲気もよく、wifiも安定しているので仕事をしによく来ていました。

HIGHLANDS COFFEE

ベトナム版スターバックスとも言うべきカフェチェーン。

普通のベトナム人の方に好きなカフェはどこ?と聞くと決まって返ってくるHIGHLANDS COFFEEという答え。それくらい定番なんでしょう。

個人的にはコーヒーゼリーが入ってスタバでいうフラペーチーノにあたるPHIN COFFEE FREEZEがおすすめです。

Tous Les Jours Bakery

TOUS les JOURS

TOUS les JOURS

TOUS les JOURSのパン

TOUS les JOURSのパン

フランス語の店名がつけられたこちらのパン屋。雰囲気が良かったので入ってみたのですが、調べたところ韓国資本のベーカリーチェーンのよう。
ホーチミンの後に訪ねたプノンペンにも店舗がありました。

価格的には日本の半額ほどで、日本やヨーロッパの有名店と変わらないクオリティの美味しいパンが並びます。

店舗によってはWiFiやカフェも提供されていて作業も出来ますよ。

まとめ

バイクが走り回るホーチミン

バイクが走り回るホーチミン

ホーチミンはスタバなどのチェーン店も増え、立派なビルが立ち、随分発展したようにも感じました。

一方でバス以外に地下鉄などの公共交通機関がなく相変わらず、たくさんのバイクが走り回ってる感じは何も変わっていないとも言えるように感じます。

ホーチミンはフランス植民地であった歴史のためか、ヨーロッパを思わせる雰囲気のある建物、ランダバウトが多いのも、他の東南アジアの都市とは少し違う雰囲気を感じさせてくれます。

人気スポットの郵便局は観光客が沢山

人気スポットの郵便局は観光客が沢山

お洒落なカフェが多い

お洒落なカフェが多い

カフェが驚くほど多いのも特徴で、レストランも豊富で食べ物も美味しいです。特にベトナムはパンが絶品です。

ただしバイクが多くて空気が悪い点だけが本当に残念です。この街では殆ど誰も歩いておらずこの街からバイクが居なくなったらどんなに良いかと思います。

国境で賄賂を要求されたり、人が冷たく感じ7年前の記憶では実はあまり良い印象がなかったベトナムですが、今回尋ねてみて印象が大きく変わりました。

特に今回は良い出会いが沢山あり、ベトナム人は明るく陽気、そして親切な人が多いなと感じました。また女性はスタイルが良くてキレイな人が多いですね。

2009年に訪ねた時はまだ外国の企業が殆ど入ってきておらず、売っているものや待ちゆく人の様子があまり洗練されていなかった気がしましたが、現在ではカフェに行くと現地の若い人でもMacbookを広げて作業をしている人が日本並みに多く、この街で働く人々の所得も上がってきているのかなと感じます。

ホーチミンでのノマド生活はどう!?

物価はまだまだ安い

物価はまだまだ安い

ホーチミンはタイやカンボジアよりも物価が安く1泊$10ほどから個室に泊まることが出来、安くて美味しい食べ物やカフェも多くネット環境もかなり整っており、中長期ノマド生活をするにはコスパの良い街です。

タイ、バンコクほど選択肢が豊富ではありませんが、コンビニ、ファストフード、カフェ、日本食、ファストファッション、などなど何でもあります。

一方で良くない点はやはり公共交通機関がバスしかないのと、バイクが多すぎて空気が悪いことです。あとは公園なども小さなものしかなく、ちょっと運動したり散歩したりという場所があまり無い点でしょうか。

  • 総合 : 3.5/5 物価は安く、必要な物は揃っているのに空気が悪いのが難点。
  • QOL : 2/5 都市として公共交通機関を除き各種サービスは充実しているが、空気が悪い
  • 食事 : 4/5 食事は安く美味しい
  • WiFi : 4/5 10Mbpsほど出るカフェが多い
  • コスパ : 5/5 東南アジア随一の物価の安さ
  • 最低宿泊料金(個室/ドミトリー1泊): $10/$5
  • アパート(月額): 外国人が住むアパートは一部屋$300ほどから