オーストラリアでのワーキングホリデーを終えて随分と時間があいてしまいましたが、オーストラリアを出た飛行機の中で書いていた文章を元に、振り返ってみることにします。

僕はワーキングホリデーと言っても語学学校も行っていないし、特別な何かを目的にオーストラリアにはやってきた訳ではありませんでした。

せいぜい

  • オーストラリアでの生活を楽しむ事
  • ワーキングホリデー後の世界一周のお金を貯める事
  • 英語の改善
  • カフェでコーヒーについて学んだり、バリスタとして働く

というものでした。結局カフェでは働けなかったし、英語もそこまで伸びなかったように感じます。高い意識を持ってオーストラリアに来ている人達から言えばダメなワーホリかもしれません。

でも、僕にとってはそれで良かったし、オーストラリアに来て生活してみて良かったと心から感じています。そんなダメワーホリを振り返ってみましょう。

暮らしを振り返って

四駆を買って沢山の所を走り回りました。

四駆を買って沢山の所を走り回りました。

僕は最初にゴールドゴーストにやってきて、まず車を購入しました。

僕のワーキングホリデーの一番の目的は冒頭にも書いた通り、オーストラリアでの生活を楽しむことで、ワーキングホリデーの先輩方の色々な記事を読んで、オーストラリアを楽しむなら車は必須だと考えたからでした。

その後、まず最初に行きたかった街、バイロンベイを目指しました。

フィリピンで少し英語に自信をつけた僕はバイロンベイかゴールドコーストでコーヒーの仕事をゲット出来るだろうと、甘く考えていました。

しかし、ネイティブと喋る英語はフィリピンでのものと全然違ったし、コーヒーの仕事は経験者でないと面接もしてもらえないという厳しい状況でした。

結局、仕事探しを1ヶ月続けた挙句、諦めて所謂ジャパレスまで広げた所あっさりと決まりました。

そんな仕事が見つかったオーストラリア第3の都市ブリスベンとその周辺で大半の約7ヶ月を過ごしました。

オーストラリアで生活をして良かったと感じるのはやはり暮らしやすさでした。

気候が最高

サンセット

サンセット

まず最初に挙げたいのが気候の良さです。

天気が良い日が本当に多かったです。思い出すだけで帰りたくなるぐらい。

冬でもせいぜいスウェットパーカーを羽織れば充分な暖かさで、真夏は暑いですが、それでも夜になるなればかなり涼しくなります。

毎日が東京のゴールデンウィークのようで、気候の良さは本当に魅力的だと感じました。

仕事

カフェでは働けなかったけど沢山訪ねて美味しいコーヒーを楽しみました

カフェでは働けなかったけど沢山訪ねて美味しいコーヒーを楽しみました

オーストラリアは最低時給が高く州にもよりますが、$16ほどです。さらに実際のところ、ほとんどの正規の法律に則った仕事の時給は$20以上です。

僕はオーストラリアでは一つだけ仕事をしました。

仕事は日本食といってもラーメン屋でした。

仕事は時には1人で店を回したりと、少しキツイ代わりに、労働時間は短く、給料しっかり出すよというスタイルだったので、月給ベースで見れば日本で働いている時と同じ位の給与でしたが拘束時間が短く、のんびりとしたオーストラリアらしい生活を送れたと思います。

ただ日本でも出来る仕事を5ヶ月もやってしまったのは失敗でした。

やってみたかったバリスタの仕事に就けなかった事も悔やまれるし、オーストラリアでならではのファーム仕事に挑戦してみても良かったのかもしれません。

最低限の貯金こそ出来ましたが、振り返ってみるとこの点は失敗でした。

住む場所と給与

見出しと関係ないですが。。。ニューカッスル

見出しと関係ないですが。。。ニューカッスル

僕はこのオーストラリアに来る前にフィリピンのセブ島で英語の勉強をするために3ヶ月暮らしていました。

フィリピンではジョリビーというファーストフード店によく行っていたのですが、そこで働くスタッフの時給はおそらく100-200円ほどと言われていました。

これがオーストラリアのファーストフード店になると、やっている事は大して変わらないのに時給1600円ほどになるのです。

働く人々の様子を見てもオーストラリア人は結構テキトーで、日本で時給800円ほどでマクドナルドで働く日本人はもちろん、セブ島のフィリピン人の方がよっぽどテキパキと仕事をしていたように思うことがよくありました。

世の中って不公平です。

生まれた場所、住む場所で人生は大きく決められてしまうのです。

ちょうど僕がオーストラリアに滞在していた時、年収は「住むところ」で決まる ─ 雇用とイノベーションの都市経済学が話題になっていました。

世界中のどこにでもいくチャンスがある世の中です。

今後どのように生きていこうか、オーストラリアでは旅の後の事について随分と思案しました。

幸いにも日本に生まれた僕はこんなふうにオーストラリアに来て働くこともできるのです。

両親や、今の日本という国を作ってきた先人たちに感謝しなければいけません。

最低時給が高い世界

項目と関係ないですが、、、ペリカン

項目と関係ないですが、、、ペリカン

日本では最低時給800円くらいだと思いますが、時給800円で日本で豊かに暮らせるでしょうか?

僕は最低時給が高い事は非常に良いことだと思います。

最低時給をあげたら会社が潰れる?
潰れたらいいと思うんですよ。

オーストラリアでは土日や祝日はダブルペイといって給与増えます。祝日は倍になり飲食店のスタッフでも$40ほどになるのがザラです。
そのため、祝日は給与を払っていると赤字になるということで店がやっていなかったりします。

もちろんこれはアルバイトの話で正社員になるともっと給与は高いでしょう。
ですので人の手が掛かる物、サービスは値段が全体的に高いです。

たくさん働かせると人件費がかかってしまって仕方がないので、店を閉めるのも早いですし、閉店時間になったらお店には絶対に入れません。

そんな時にお店に行くと明日来てね。で終わりです。

利用する側としては不便ですが、僕は働く人と利用する人、両方の視点に立って考えれば、効率的でバランスがとれていて非常に良いと感じました。

住まい

長い時間を過ごした家のベランダから

長い時間を過ごした家のベランダから

オーストラリアではたくさんの場所に住みました。

というのもルームシェアが一般的で物件丸ごとでなく、一部屋だけを借りるのが物凄く簡単だからです。

僕が部屋を借りた多くの場合、最初の週の家賃と保証金を2週間分つまり3週間分の部屋代を先払いするだけで部屋を借りる事ができました。

僕が借りてきた部屋はせいぜい週の家賃が$200ほどでしたので引越しにかかる費用は$600ほど。

こういったルームシェアのスタイルですと通常更新手数料なんていうものもありませんし、退去するときも1-2週間前に伝えればそれでOK

しかも家具が付いているので本当にバックパック1つで引っ越せるのです。更に車を持っていたので本当に楽に引っ越せました。

最近、日本でもルームシェアなど、従来の物件よりも簡単に借りれるものも少しずつ増えてきましたが、多くの場合、敷金、礼金、時には契約手数料、それに家具は全部もって引っ越さなければなりません。

一体いくらかかるのでしょうか?

これは今後の人生も世界中の沢山の場所で暮らしてみたいと考えている僕にはピッタリでオーストラリアを羨ましく思ったルールの一つです。

他にも、今まででairbnbや賃貸サイトを使って様々な場所で暮らしてみましたが、ルームシェアで家を借りるのは簡単な英語でメールさえ出来れば日本で家を契約して借りるより遥かに簡単で安上がりだということです。

余裕がある

住まいと少し被ってしまいますが、やはりオーストラリアには広大な土地があって、それはつまり余白であり、余っている部分がたくさんあるということです。

毎度、成田空港に到着して都内に向かっていて思うのですが、日本、特に東京には本当に余っている場所がなくどこまでも住宅とビル、工場、倉庫などが連なっていて、当たり前に見てきた光景は本当に異常なんだと気付かされます。

オーストラリアは余裕があるから、上で上げたような家賃でもプール付きの家や、部屋や庭も広い家に住むことが出来ます。

公園も広いし、道も広いです。公共交通機関は東京のように混みませんし、渋滞も一部の時間、一部の場所のみほんの僅かです。

だからなのか、人々は心に余裕があると感じるし、優しく、明るいです。

レストランで店番をやっていた時もまだか?とか急かすようなクレームを入れてくる人は殆どいませんでした。

いてもそれは移民の中●系の人だけです。

運が良かっただけかもしれませんが、余裕があり、おおらかな人の雰囲気も僕がオーストラリアを大好きになってしまった理由の一つでしょう。

旅行

沢山のワーホリが車を買って旅しています

沢山のワーホリが車を買って旅しています

オーストラリアは太平洋の南側にある大陸で、日本と同じかそれ以上に、海外旅行に適した場所とはいえないかもしれません。

それでも休みを長く取ることはそんなに難しくないようで、海外旅行に行くという文化がかなり根付いていると感じます。

日本以外の国の人々が利用するガイドブックとして有名なLONLEY PLANETもオーストラリアが発祥です。

本場のキャンプライフ

キャンピングカーが本当に沢山います

キャンピングカーが本当に沢山います

オーストラリアでは海外に行かなくても国土が非常に大きく、キャンピングカーや車で旅する旅行者が多いのもポイントです。

日本では殆ど見かけることのないような、バスやトラックのようなサイズのキャンピングカーを一般の人が引いていたり、ボートなどを牽引して川や海で楽しむ人々の姿を驚くほど多く見かけました。

世界中からワーキングホリデーなど、でやってきた人たちがバンや四駆で車中泊やテント泊をしながら旅していたり、レンタカーのキャンピングカーで短期間のキャンプを楽しむ人達、定年を迎え引退した人たちも多く見かけ大型のキャンピングカーに乗ってオーストラリア中を旅しています。

アウトドアカルチャーが好きな人には堪らないと思います。日本のキャンプとはまるでスケールが違うのです。

僕はある程度、オーストラリアドルを貯めるという目的を果たし、約2ヶ月、オーストラリアでの車で寝泊まりしながらの旅をしました。

車での旅はワーキングホリデーのハイライトといえるでしょう。本当に最高の日々でした。

まとめ、もっと気軽にオーストラリアに、海外に行ってみたらいいと思う

広大な大地が広がります。

広大な大地が広がります。

僕はオーストラリアを車で旅行した際に沢山のワーホリの人々に出会いました。僕が出会った人は台湾、フランス、ドイツ当たりが多かったです。

ワーキングホリデーというと、どうしても英語を勉強するとか将来役に立つスキルを身につけるとか、意識高くしなきゃいけない風潮がありますが、もちろんそれに越したことはないですが、僕は別に必須じゃないと思います。

むしろ、来てみるとワーキングホリデーじゃ積極的に勉強したり話しかけないと英語は身につかないし、将来役に立つスキルを身につけられる人なんて恐らく稀でしょう。

ちゃんとスキルをつける人は最初から目的がハッキリしていて、ワーキングホリデーではなく、大学に留学してたりします。欧米からきたワーホリはみんな知っていました。人生は働いたり学んだりするためだけにあるんじゃないと。

彼らのほとんどは僕よりも若かったと思いますが、みんな僕よりもよっぽど遊んでいるようでした。多くの人はオーストラリアでの生活、文化や他の国からやってきた人々との交流を楽しんでいるように感じました。

日本では海外旅行に行ったり、留学するのに、仕事やお金、家族など様々なハードルがあるように感じます。

でも今は誰もが海外に行って暮らす時代です。

それなりにお金があるのにも関わらず引きこもって自国にいるのは日本人だけなんじゃないでしょうか。僕の周りにも沢山の将来に不安を感じたり、現状の暮らしに不満を持っている人がいます。

みんな居酒屋で文句を言いながらも何故か分かりませんが、その暮らしを続けています。そんな人は別に深く考えなくても、とりあえずオーストラリアに行ってみたら?と思います。

上で紹介したようにあなたが30歳未満であればすぐにでもワーキングホリデービザを自分で取得(約4万円)して、オーストラリアに行く(LCC JETSTARなら最安片道2万円ほど)ことが出来ます。

仕事が見つかるまでの生活費を考慮しても20-30万円くらい貯金があれば充分でしょう。仕事を選ばず探せば日本で働くのと同じかそれ以上に稼げます。

日本では平均賃金が高い部類に入るので、このように考えてオーストラリアに行く人は少ないですが、世界的にはオーストラリアはかなり賃金の高い国ですので、失業率の高いヨーロッパの人や自国の賃金の低い台湾などの、日本人以外の沢山のワーキングホリデーの人たちに出会いました。

僕はフィリピン英語留学、オーストラリアワーホリを経て日常会話は多少は喋れるようになりましたが、まだまだ英語も酷いものです。

日本に帰国してからも外国人と多く関わる環境にいるのですが、相変わらず特にネイティブの人との会話や慣れないトピックでも会話では苦労しています。

それでも、人生が80年だとしたら1年過ごしたら1/80。それくらい他の国で過ごしてみたほうが人生が豊かになるのでは?と僕は思うのです。

これからの人生も、もうワーキングホリデービザは使えませんが、どうにかして稼いで、沢山の場所で暮らしてみたいと思います。今は日本の田舎に滞在していますが、次はどこに住んでみようかと日々思案する日々です。