海外旅行に行く時、どのように荷物を持っていっていますか?
この数年、僕はバックパック1つ、機内持ち込み荷物(キャリーオン)だけで旅をしています。

機内持ち込み荷物だけで旅する理由

機内持ち込み荷物だけで旅をするのには理由があります。

軽いほうが楽

当然ですが、沢山の荷物を持っての旅は大変です。あなたはモノを運ぶために旅行しているわけではないですよね。持ち物を少なくすればその分体力も使わないし、どこにでも、文字通り身軽に旅することが出来ます。

ロストバゲージを避けよう

2016年8月、羽田空港のベルトコンベアの故障でANAの国内線で大量のロストバゲージが発生という事がありました。

そもそも預け荷物は

とのことで実は同じ便で荷物が来なくても文句言えないんだそうです。

僕自身もロストバゲージの経験(ロンドン、ヒースロー空港で8時間ほど彷徨う)があったり、友人と親戚でスーツケースを壊されたという経験を持つ人が居ることもあり、極力機内持ち込み荷物だけで旅するようにしています。

時間を節約するため

この数年、LCCの普及や航空券の価格の下落により観光客の数が増え続けています。観光は21世紀最大の産業などとも言われておりこの傾向は続くことでしょう。

観光客が増加したことにより、空港のイミグレーションなどの手続きで待たされることも多くなりました。もしあなたが機内手荷物だけで旅をしていれば、他の乗客が預け荷物を待っている間に先にイミグレーションに行くことが出来ます。

殆どの場合、優先的に早く飛行機から降りることが出来るビジネスクラスやファーストクラスの荷物預けを利用している乗客よりもイミグレーションに到着できます。

もちろん空港を出て町中に移動しても大きなスーツケースをガラガラ引くよりも早く行動することが出来ます。

LCCの預け荷物は別料金

日本でもすっかり定着した格安航空LCCでは預け荷物は別料金です。せっかく東南アジアなどまで片道10,000円ほどで行けるようになったにもかかわらず、預け荷物を利用した場合片道につき5,000円ほどかかります。

なんと荷物を多く持っていくだけで往復で10,000円もかかるのです。そんなに支払ってまで沢山の荷物を持っていきたいですか?

機内手荷物だけで旅するには

それでは機内手荷物だけで旅をするにはどうしたら良いのでしょうか?

航空会社の規定する手荷物のサイズを確認

まずは機内に持ち込むことの出来る手荷物の大きさと重量を確認しましょう。ここでは日本の大手ナショナルキャリアと日本に発着するLCCの荷物のルールをまとめました。

会社 大きさ 重量 その他
ANA100席以上 55×40×25(cm)3辺の合計が115cm以内 10kg以内 あり
ANA100席未満 45×35×20(cm)3辺の合計が100cm以内 10kg以内 あり
JAL100席以上 55×40×25(cm)3辺の合計が115cm以内 10kg以内 あり
JAL100席未満 45×35×20(cm)3辺の合計が100cm以内 10kg以内 あり
SKYMARK 55×40×25(cm)3辺の合計が115cm以内 10kg以内 あり
STAR FLYER 55×40×25(cm)3辺の合計が115cm以内 10kg以内 あり
Air Asia 56×36×23(cm) 7kg あり
Jetstar 56×36×23(cm) 7kg あり
Vanila Air 56x36x23(cm)以内かつ、3辺合計が115cm以内 10kg あり
Peach 55×40×25(cm)以内、3辺合計が115cm以内 10kg あり
Scoot 54×38×23(cm)以内、3辺合計が115cm以内 7kg+3kg なし
Cebu Pac Airbus:56x36x23(cm)、ATR/56x35x20(cm) 7kg 不明
HK express 56x36x23(cm) 7kg あり
春秋航空 56×36×23(cm)、3辺の合計が115以内 5kg なし
Tiger Air 54x38x23(cm) 10kg あり
  • その他はメインバッグに以外のハンドバッグやPCバッグなどのお手回り品が許可があるかを表しています。
  • Scootは手荷物にパソコンが含まれる場合は7kg+3kgとなっている
  • Cebu Pacific airでは機体により機内持ち込みサイズが異なっている。個数による記載は無い(僕は過去に2個以上の手荷物を持ち込んでいます。)
  • Tiger Airのオーストラリア発着便は7kgまでと規定が異なるので注意
  • 春秋航空は機内持込み5kgまでとなっており、厳格に測られます。

JALやANAなど大手キャリアの手荷物対応は甘い

JALやANAなどの多くの大手航空会社は手荷物のサイズは855×40×25(cm)3辺の合計が115cm以内となっており、重量も10kgまでとなっています。

またメインカバン以外に1点の手荷物を持ち込み可能というルールが設けられています。

しかしJALやANAなどの大手キャリアの荷物の重量チェックは今までの搭乗経験から言えば甘い傾向にあります。個人的には上記のサイズに適合していれば重さを測られたことはありません。

Air AsiaやJETSTARやLCCの手荷物対応

Air AsiaやJETSTARといったLCCでは荷物に対する制限56×36×23(cm)、重量も7kgまでと厳しいです。

今までの搭乗経験からすると、しっかりと重さをチェックするかは空港や係員の裁量による面が大きいと感じます。ただ日本の空港では特に荷物の重さ検査をしっかり行います。逆に同じLCCでも東南アジアやヨーロッパの空港ではそこまで厳しく行い空港も多いです。

万が一オーバーした場合は預け入れとなり、更に空港で預け荷物を利用する旨を伝えると、予め航空券を購入した時に預け荷物を予約した場合よりも更に価格が高くなります

春秋航空の対応

中国のLCC、春秋航空は機内手荷物の持ち込みは5kgまでとなっています。実際に利用してみたところ、日本発の便、中国発の便ともに、空港でしっかりと重さを計測され預入荷物を利用することになりました。

流石に7kgと5kgの差は大きく、かなりの上級者ではないと厳しいと感じます。

ただし春秋航空では預入荷物1つまでが無料で可能です。

持ち込めないもの

  • ナイフ、はさみなどの刃物類
  • 花火
  • ペンキ、塗料
  • ゴルフクラブなど凶器になりうるもの

特にハサミは身だしなみを整えたりに袋を開けたり、1つあると便利なのですが、制限対象になってしまします。

ですが先が丸くなっているハサミは凶器と認定されず持ち込むことが出来ます。

また過去にはカメラ用の三脚を危険物として預ける羽目になったことがあります。

各社の手荷物に関する情報は下記にまとまっています。

最低限の手荷物で旅をする

空港に行くと、大きなスーツケースを持って旅をする人の姿を見かけます。一体そんなに何を持っているのでしょう?

これは飛行機での旅行ではないですが、僕が初めて僕がバイクで一人旅をした時の写真です。信じられないほど、荷物が多いです。笑

当時、テントや調理器具などまで持ってキャンプをしながら旅をしていたのですが、それにしても荷物が多いです。

それから10年近く経過した今、僕の一人旅の荷物は機内持込みサイズのバックパック1つに収まるようになりました。

WHAT’S IN MY BACKPACKでは実際に僕が旅に持っていっているカバンの中身を紹介しています。

荷物を減らすコツ

荷物を減らすコツはいくつか有ります。

カバンを先に決める

まずはカバンを決めてしまいましょう。荷物の量に合わせてカバンを選んでいると、いつまでも荷物は減りません。選んだカバンに入るだけの荷物を選ぶのがポイントです。

またLCCの重量制限7kgに対応しようと思うとスーツケースの利用は現実的ではありません。スーツケースの重さは軽いものでも2kgほどあります。

個人的に愛用しているGREGOSYのコンパス40は機内持込みのサイズで950gと軽量、背負っている時には開けることが出来ないセキュリティも高いバックパック。

その他の機内持ち込みサイズのカバンのオススメは

にまとめています。

一番嵩張る衣類の選び方

衣類は最も嵩張る持ち物の1つです。どのような衣類を選べば少ない荷物で旅することが出来るのでしょうか。

冬季の旅はウルトラライトダウンと重ね着で対応する

まずは最も嵩張る冬の重衣料(コートなど)の対策を考えましょう。出発地(日本)も冬で旅先も冬のヨーロッパや北米、こんなシーンなら旅中もコートをずっと着ることになるのでコートを着ていくのも有りかもしれません。

しかし冬の日本から東南アジアなどの温かい場所に行く場合はどうでしょうか?
旅先ではコートは持ち歩くことになります。コートなどの冬の重衣料は凄く嵩張り邪魔になります。

そこで圧縮してコンパクトになるウルトラライトダウンをオススメしています。カバンの中に入れておけば、中長期の旅で、思わぬ寒さに出くわした時にも対応できます。

mont-bell プラズマ1000ダウン ジャケットは1000フィルパワー・EXグースダウン、重さ132g、収納時のサイズφ10×14cmの軽さと小ささ暖かさを兼ね備えた究極のダウンジャケット。

また寒さに対応するには温かいコートやジャケットを着るだけでなく、しっかりとフィットしたアンダーウェアで第2の肌を作るのが大切です。

SKINSはコンプレッションタイツなどと呼ばれる本来スポーツ用の製品ですが、その中でもA200は旅行や普段の生活用に開発されたモデル。防寒だけでなく、長時間の飛行機など身動きが取れない場所での血行促進効果があります。

このようなアンダーウェアは想像以上の防寒効果があり、嵩張らないので旅に向いています。

シンプルな服を選ぶ

まずは何でも合わせやすいシンプルなデザインの物を心がけることです。

手持ちのトップスとボトムスはどの組み合わせでも合わせられるようにしておき、トップスAとボトムスBは合わせられないといった事態を避けましょう。

例えば最近は僕は基本配色ルールを決めていて

  • Tシャツ : 白またはグレー
  • パンツ : デニムor黒
  • シャツ : 白または水色
  • JKT類 : 黒
  • 靴 : 黒

などと決めています。

複数機能を兼ね備えたモノを選ぶ

また役割を複数持つ洋服を持つのもオススメです。スマホはインターネット、カメラ、ライト、地図、ミュージックプレイヤーなど本当に沢山の機能を持っているから便利なんです。旅では、このようなモノを増やすようにします。

例えば、海水パンツとしてそのまま利用可能な短パン、アウターは雨具としても使えるレインJKTなどを選んでいます。

Patagoniaのバギーズショーツは街でも海でも使え、カラーバリエーションも豊富。

THE NORTH FACEのストライクJKTは高い防風、防水性を備えていながら折りたたんでものすごくコンパクトになるJKT。ナイロン製ジャケットによくある肌に張り付くような感覚も軽減されており、肌寒い時は気軽に羽織ることも出来る。

衣類圧縮袋を使う

洋服は衣類圧縮袋を使って圧縮しましょう。しっかりと考えて畳んで圧縮しやすくすることです。

ただし、一箇所に滞在する旅行では圧縮袋は有効ですが、移動を繰り返す旅行では圧縮袋は毎回圧縮するのが面倒です。

その場合はパッキングキューブで洋服を整理しましょう。

下着やTシャツ、靴下といった毎日交換するものは出し入れし易いケースに入れるのがオススメです。僕は衣類はこのケースに入るだけ持っていくようにしています。

データ化出来るものはデータ化してスマホに入れて持ち歩く

初めて旅をした時は紙のガイドブックを持って旅をしていました。しかし今では電子書籍やブログなど紙の本を持っていかなくても様々な方法で旅行情報を得ることが出来ます。

他にも

  • 航空券の予約確認書
  • ホテルの予約確認書
  • パスポートのコピー
  • 海外旅行保険のコピー
  • 緊急連絡先

などは全てデーター化してDropboxなどのクラウドに保存してしまいましょう。髪を持っていかない分荷物が減りますよ。

折りたたみバッグで荷物の増減に対応する

折りたたみ可能なカバンで荷物の増減に対応しましょう。旅先で買ったおみやげを持って帰る。暑くて洋服を脱いだ。ちょっとした食べ物を買って持ち歩くなど、旅行中、手荷物物は増減します。

僕自身機内持ち込みサイズ、ギリギリで旅していることもあり、物が増えた時はカバンに入り切らなくなることはよくある話です。

そんな時は折りたたみのカバンを使います。

荷物の増減だけでなく、ちょっとした買い物や移動時、共同シャワーの宿に泊っているときにもなど便利ですよ。

いらない服を着て行って現地で捨ててしまう

帰りはお土産を沢山買って帰りたいというあなたにオススメなのがこの方法。

もう飽きていたり、着古していたりして捨ててしまっても良いと思う服や下着を持っていて現地で捨ててしまいましょう。空いたスペースに帰りはおみやげを入れて買えることが出来ます。

短期旅行は僕にとってボロくなったTシャツやパンツを捨てる機会です笑

液体は最低限を持ち現地で購入する

国際線では液体の機内持ち込みは100mlまでのボトルに入れてさらに20cmx20cmビニール袋にいれるというのがルールになっています。

僕は短期や到着後、すぐにシ必要そうな時に限り、最低限のシャンプーや日焼け止めなどの液体を持って行き、基本は現地で購入するようにしています。

ただし、国内線に限ってはこのルールは適用されません。

液体に限らないですが、現地で帰るものは現地で買うというのも1つの方法です。世界の都市部では大抵なんでも揃います。

機内持ち込みカバンで旅するためのTIPS

LCCで機内持ち込みカバンだけで旅をする際のオススメの流れを紹介します。

空港に着いたらチェックイン前にメインのカバンを軽くしましょう。

実際のところノートパソコンや一眼レフカメラを持って旅をしていると全ての物を合わせて7kg以下に抑えるのは至難の業です。

しかしカバンの重さを7kg以下にするには難しくありません。

LCCにチェックインする際には重たいノートパソコンをメインのカバンからサブのカバンに入れ替えましょう。大抵図られるのはメインのカバンだけです。

ポケットに物を詰め込んだり、カメラなどは首から下げてしまいましょう。

特にスマホはもちろん、モバイルバッテリーや電源アダプタ、コンパクトデジタルカメラなどは重い上に小さめなのでポケットに入れて重量を稼ぎましょう。

保安検査へ

無事に重量検査を終え、チェックインを済ませたら次は保安検査です。ここではノートパソコンやバッテリー類、をカバンから出すことを求められます。ですのでチェックインを終えたらそのまま保安検査に向かいます。

保安検査を終えたらようやく搭乗の準備をします。メインのカバンは頭上のロッカーにいれることになりますので、機内で必要なものだけをサブバッグに入れます。

  • パスポート、ボールペン

パスポートやボールペンを出しておくのも忘れずに、入国用のカードは機内で書いてしまいましょう。

  • スマホ
  • イヤホンやヘッドホン
  • ノートパソコン

スマホはもちろん、イヤホン、PCは機内でのエンターテイメントや仕事をしたりするのに。

  • モバイルバッテリーやケーブル

旅先に到着時にスマホのバッテリーはフルであってほしいのでモバイルバッテリーで機内で充電します。大手キャリアの飛行機では電源やUSBが座席に用意してあるケースもあります。

  • 羽織るもの
  • アイマスク、靴下
  • 汗ふきシート

飛行機の中は寒いこともあるので羽織るものや、快適に眠るためにアイマスクや厚手の靴下を用意して靴を脱いで寛ぐのもオススメです。

  • 飲み物や食べ物

LCCでは食べ物や飲み物は別料金となります。LCCの機内食は大して美味しくない上、割高なので食べ物を持参するのも良いですよ。

個人的にはプライオリティパスを所有しているのでVIPラウンジでこれらを行いっています。しっかり準備をしておくことで、機内でゴソゴソとカバンを開けたりせずに済みますよ。

預け入れ荷物を利用するなら

数ヶ月から1年の転居や留学など預け荷物を利用せざるを得ない時もありますよね。僕もオーストラリアのワーキングホリデーには預け荷物を利用しました。

預け入れ荷物を利用する時はどんな事に気をつければ良いのでしょうか?シンプルなルールは2つ。

貴重品を預け荷持に入れない事

現金、高価なアクセサリーはもちろん、パソコンやガジェット類は壊れる可能性もあります。

空港で飛行機の荷物を積んでいるシーンを見ることが出来ることがあるのですが、まぁ雑なものです。

バンバン投げてます。荷物を運ぶ車は積んだり下ろしたりを再優先に考えられているので柵がなかったりするので、時に車から落ちたりしています。

またバッテリーを積んだものは出火の原因になる可能性があるので預け入れ出来ないことにも注意が必要です。

海外旅行保険に加入する

ブラジルなど治安の悪い国では空港の係員が荷物をあけて中身を盗むなんていうことも行われているらしいです。怖くて預け荷物なんて利用できたものではありませんね。

しかしどこの国でいつそんな事をするか僕達に完全に予測することは出来ません。

そんな時に加入しておきたいのが海外旅行保険です。

特にエポスカードは年会費も無料でクレジットカードを持つだけで入れ、とてもお得です。

海外旅行保険の種類にもよりますが、エポスカードの海外旅行保険では飛行機に乗る際の預け入れのスーツケースの破損や盗難にも対応してもらえます。

まとめ

機内手荷物だけで旅する方法をまとめてきました。個人的には近年、格安で乗ることが出来るためLCCに乗ることが圧倒的に多いです。

ロストバゲージを避けるだけでなく、LCCでは預け入れ荷物は別料金ですので、機内持ち込みだけで旅する方がお得です。

荷物が軽いほうが旅先で思いっきり行動出来ます。バックパック1つ背負っているだけであれば本当に時間ギリギリまで色んなところに行って楽しむことが出来ます。

是非、身軽になってお得に旅をして下さい。